Contents
概要
八正道(はっしょうどう)は、四諦の 4 番目「道諦」の具体的内容。サンスクリット語で āryāṣṭāṅgika-mārga(聖なる 8 つの道)。苦を滅する実践の 8 領域を示す。
8 つの道
- 正見(しょうけん) — 正しい世界認識(四諦・縁起を理解する)
- 正思惟(しょうしゆい) — 正しい思考・動機
- 正語(しょうご) — 妄語・悪口・両舌・綺語を避ける
- 正業(しょうごう) — 殺生・盗み・邪淫を避ける行為
- 正命(しょうみょう) — 正しい生計の立て方
- 正精進(しょうしょうじん) — 正しい努力
- 正念(しょうねん) — 正しい気づき(マインドフルネス)
- 正定(しょうじょう) — 正しい瞑想・集中
八正道は「極端な苦行」と「享楽」のどちらにも偏らない 中道 の実践として説かれた。
現代への示唆
八正道は、個人の行動を認知・思考・言語・行動・生活・意志・注意・集中の 8 領域で総点検するフレームである。
- 正見 〜 正思惟:まず認知と動機を整える(戦略の前提)
- 正語 〜 正業 〜 正命:日々の行動と生業の整合
- 正精進 〜 正念 〜 正定:実行力・注意力・集中力の鍛錬
現代のマインドフルネス研究で「正念(サティ)」が心理療法に採用されているように、認知科学的にも有効性が再評価されている。リーダーの日常自己点検リストとしても機能する。
関連する概念
[四諦]( / articles / four-noble-truths) / [中道]( / articles / middle-way) / [釈迦]( / articles / shakyamuni) / 正念(マインドフルネス)
参考
- 原典: 『サンユッタ・ニカーヤ』「転法輪経」
- 研究: 中村元『原始仏教の思想』春秋社、1970-71